バッハのオルガン作品
秋から冬に向かっていく時期は夜もだいぶしんと静まることも増えてきます。
夏の夜は夜寝ていてもどこか休まることなく体が起きているような感覚がありますが、これからの時期はしっかり体と心も神聖に(笑)、静かに安らかになることでしょう。
この時期になると、個人的にはクラシック→ドイツ系の固定観念ちょこっと顔を覗かせることもあり、原点はバッハ、ハイドンだなと思い出す時期です。
寒さが体の芯まで突き刺さるような1, 2月はそれを超えて、音と想像をつないだフランス人作品やロシア作品の色彩に興味が広がることが多い気もします。
冬前にはバッハのオルガン作品。 響きは色々な可能性があって答えはひとつではない。それを音楽から教えられて、子供の頃から育ってきたようにも思います。
先人たちの想像力や創造する熱意の深さは、生活基盤や道具が大きく異なる現代人には想像しても計り知れないものがあると思います。
都立武蔵プレゼンツ オータムコンサート
先週18日に都立武蔵PTA主催のオータムコンサートにて演奏させていただきました。
第一部では室内楽部と合唱部の皆さんによる発表を客席で聴かせていただきました。 このように演奏したい人が集まって、目の前の音楽を奏でることに没頭する…音楽を奏でる原点、初心を刺激されるようなエネルギー溢れる演奏はとても感動しました。
続く第二部で、ピアノの名曲を中心に合間に少しお話も交え、音楽を体験して身近に感じていただく機会につながるようにと皆さんと1時間余り過ごさせていただきました。
今回は、PTAの皆さん始め関係者の皆様の支えでコンサートを終えられたことをとても強く感じます。 ありがとうございました。
またこうした機会を迎えられればと思います。
脱力感
演奏会の告知ばかりではなくたまにはレッスン関連のことも書いてみようと思います。
ピアノの雑誌などではもう年に何度も出てくる脱力、基礎、歌うようにひく…。
年間の特集でサイクルがあるのかと思うほどよく出てくる単語かと思います。
脱力はピアノ愛好者のあいだで意識されている方が多い割に、できている感触をお持ちの方は少ないようにも感じます。
脱力といっても十人十色。ピアノ奏者によっても感覚は異なりますが、力が必要以上に体にたまらないで音を出すという所では共通項だと思います。
必要な度合いはどのくらいか?これを知っていくことが旗かもしれません。
大きな音、小さな音…鍵盤を押すために必要な体の動きと力の量はどのくらいか? できれば10回同じ曲の部分を弾くときに安定して毎回使う力は差が少ないと気持ちにも余裕が生まれるので、その分を他の意識、次のつながりや音の響きを広がりを耳で聴くことなどに使えて音楽を奏でることに近づけるメリットもあります。
12/10 室内楽コンサートのお知らせ
12月10日に「東京建物八重洲ホール」にてクロワッサントリオのコンサートを行います。 (東京駅八重洲中央口から徒歩7, 8分。近くに良く似た名前の貸し会議室があるようです。会場にはご注意ください。)
今回はショスタコーヴィチ作曲のピアノトリオ2番と、ブラームス作曲ピアノトリオ第1番をお届けする予定です。
秋も深まり冬の訪れも感じる12月に、近代的な刺激のあるショスタコーヴィチとロマン色も感じるブラームスを聴けるちょうどいいコンサートかもしれません。
慌ただしくなる年末を前に、ゆっくりとコンサートで音楽を楽しんで行ってください。
チケットのお問い合わせは各出演者ほか、メールptc2014aky@gmail.comへよろしくお願いします。
拍子感覚と気候
今年の夏は真夏日が続いて7月は雨の降った量がとても少ない近年まれな晴れの多い日々だった気がします。
こう湿度と気温が高い環境ではなかなかクラシック作品の演奏もしにくいかなと感じる時もあり…拍子感覚についてふと考えてみました。
色々レッスンをしているとしっかりひくことが時に音楽の進み、運びを後ろ向きに引き留めてしまい、さらにはせっかく出した響きも次の音が鳴るまでのタイミングも遅れてしまい重たくて湿気の含むようなもっさりしてしまう音楽になる可能性があるなと感じるのが夏場。
歩くときも大昔ぞうりで着地を踏みしめて歩むような足の運びよりもスッ、スッと重心は下げすぎずに頭のてっぺんを空に吊られたような軽い足取りで進むような音楽運びを意識したいものです。